「名前は知っているけれど、実際に行ったことはない」「メンバー同伴じゃないと利用できない」「設備やサービスが良いと聞くけど本当?」──東京クラシッククラブに対して、そんな印象を持っている方は少なくないと思います。私もその一人でしたが、今回たまたまご縁があり、初めてプレーする機会をいただきました。
訪れたのは11月中旬。最高気温は22度と過ごしやすく、風も穏やかで、ゴルフをするにはとても良いコンディション。
高級感あふれるクラブハウス、自然の地形を最大限に活かした戦略的な18ホール、そしてスタッフの皆様の丁寧でホスピタリティあふれるサービス。普段行っているゴルフ場とは全く違うすべてが特別な空間でした!
このブログでは、私が初めて東京クラシックを訪れた際のラウンドの様子や、印象に残ったホール、レストランや練習設備についてまとめています。まだ行ったことがない方にも、どんな場所なのかが少しイメージできる内容になれば嬉しいです。

■東京クラシックとは?(歴史・コンセプト)
東京クラシッククラブは、“日本初・世界基準によるまったく新しいカントリークラブ” をめざして設立された会員制クラブです。公式サイトによれば、そのビジョンは「豊かな文化のあるべき姿を復興し、次世代へ志をつなぎ、国際社会に貢献できる人材を育成する」こと。家族や仲間が集い、自然と調和しながら、礼儀やマナーといった普遍的な価値を重んじる“真のソサエティ(社会)”を作るという理念が掲げられています。
ゴルフコースは、ゴルフ界のレジェンドである ジャック・ニクラス 自ら設計を手がけた全長7,204ヤード(約7,220ヤード相当)の18ホールのチャンピオンコース。自然の地形を生かした戦略性の高い設計で、さまざまなレベルのゴルファーがチャレンジできるよう構成されています。ニクラスはこの土地の特性を最大限に活かす設計を行い、「人が心から楽しめるもののみにベストを尽くせる」といった彼自身の哲学をこのコースに込めています。
また、東京クラシックはゴルフだけでなく、乗馬(ホースオーナーズクラブ)、クラインガルテン(野菜づくり体験)、キャンプなど、豊かなオフタイムを可能にする多彩なアクティビティを備えています。特に「アニマル・ウェルフェア(動物福祉)」の考え方を大切にし、馬との共生や自然環境の保護を重視。広大な放牧地や厩舎が整えられており、自然との共存を体現する場として設計されています。
ビジョンには、国籍や年齢、性別を問わずメンバーが集える自由で平等なクラブづくりを目指すという想いも込められており、過去の閉鎖的なカントリークラブとは一線を画すものです。
つまり東京クラシッククラブは、「ただのゴルフ場」ではなく、ゴルフ、自然、文化、教育、社会性を融合させた“ライフスタイルとしてのクラブ”を実現するための、高い理念と設計思想をもった場だと言えます。
■施設・クラブハウスについて
東京クラシッククラブの入口の看板を過ぎてクラブハウスへ向かう道中、まず目に入ってきたのは馬小屋でした。放牧されているのか、ゆったりと過ごす馬が何頭も見えて、「ここはゴルフだけではないんだ」と最初から驚かされました。乗馬も楽しめるクラブだとは聞いていましたが、実際にこの景色を見ると想像以上で、クラブハウスに着く前から特別な場所に来たことを実感します。
クラブハウスの前に車を停めると、スタッフの方がすぐにキャディバッグを下ろして対応してくれました。駐車場は屋根のない平置きタイプで、車を停めてクラブハウスへ。入口に立った瞬間から高級感が伝わってきます。
扉を開けると、右側に受付、斜め右がレストラン、斜め左がコースへつながる扉、右手にはトイレ、さらに右手奥へ進むとロッカーへ続く動線。初めて訪れた私に、受付の女性スタッフが「ロッカーをご案内しますね」とわざわざ近くまで案内してくれました。クラブハウス全体はウッド調のデザインで、照明も少し落ち着いたトーン。静かで品のある空気が流れており、とても心地よい空間です。
ロッカーの鍵にも特徴があり、一般的な革のスコアカードケース型ではなく、ロッカー番号が記載された札と鍵のみのシンプルな形。それでも質感に高級感があり、細かい部分からこだわりを感じます。ロッカーの中には暗証番号式の小さな金庫も備えられていて、セキュリティ面でも安心できました。
到着して10分ほどの短い時間でしたが、すでにスタッフの対応と施設の整えられ方に驚かされ、「今まで訪れたゴルフ場の中で一番かもしれない」と思うほどの印象を受けました。プレー前から気持ちが引き締まる、そんなクラブハウスです。

■ラウンド前の朝食と練習環境
スタート時間の約50分前に到着して、まずは腹ごしらえにレストランへ。大きな窓からコースが見えるつくりになっていて、この日は抜けるような青空!「今日は絶対気持ちよくラウンドできるやつだ…」と思いながら最高の景色を眺めて朝食をいただきました。
朝食メニューは和洋そろっていてかなり充実。私は卵かけご飯&ハーフ豚汁&サラダを注文。ゴルフの日ってあまり朝ご飯を食べない派なんですが、ここはせっかくなのでトライしてみました。普通の朝食なのに、一品一品がしっかり丁寧で、なんだか朝から優雅な時間が流れている感じ。これだけでも「東京クラシックに来た!」という特別感があります。
練習場はクラブハウスからすぐ近くで、しかもボール打ち放題。そして何がすごいって、芝から直接打てるんです!これは正直めちゃくちゃ貴重。私は普段あまり練習しないタイプなので、この日もショット練習はスルーしましたが(笑)、いつも練習している人からしたら最高の環境なんじゃないでしょうか。
パター練習はちゃんとやりました!この日のグリーンスピードは 10フィート超えとかなり速め。特に下りはツルッと転がっていきそうな感覚で、ラウンド前から「今日は苦戦しそうだな…」とちょっとだけ不安になりました。

■いよいよ待ちに待ったコースへ!
いよいよコースへ!東京クラシックでは基本的にキャディさんが同行し、クラブを積んだカートをキャディさんが運転して歩いて回るスタイルが多いそうです。でも今回は、2人乗りカートでフェアウェイ乗り入れOKのセルフプレーを選択。名門コースでフェアウェイ乗り入れができるなんて、正直かなり驚きです。テンションが自然と上がります。
スタートホールに立った瞬間、まず感じたのは「綺麗だけど難しそう」という印象。コースは距離が長く、バンカーも豊富に配置されており、後半には池も点在する設計とのこと。普段はレディースティから回る私も、今回は全員でレギュラーティーに挑戦することに。スコアよりも思い出重視で挑むラウンドです。スタート早々、私はバンカーに捕まりダボスタート。笑 それでも気持ちを切り替え、前半ではパーを2回取り、なんとか45でホールアウト。難しいコースでレギュラーティーからこのスコアは、個人的には上出来でした。
コース内の設備やサービスも素晴らしいものでした。スタート前や途中の休憩ポイントには無料ドリンクステーションがあり、冷たい飲み物、常温、温かい飲み物が揃っています。水、お茶、コーヒー、紅茶と種類も豊富で、季節に合わせて温かい飲み物も用意されているのが嬉しいポイント。ラウンド中にちょっと立ち寄ってリフレッシュできるのはありがたいです。
さらにコース途中のトイレも清潔で、虫や汚れの心配もなし。秋で少し落ち葉が多かったものの、スタッフの方々がこまめに掃除してくれていて、常に整った状態で回ることができました。バンカーの砂の量やグリーン、ティーイングエリアのメンテナンスも申し分なしで、手入れの行き届いたコースであることを強く感じました。
芝の感触、落ち葉の音、秋の風景、そしてスタッフの細やかな気配り。スコア以上に、こうした体験が印象に残るラウンドでした。前半だけでもコースの美しさと戦略性、ホスピタリティの高さを存分に味わえ、「やっぱり名門は違うな」と実感した時間になりました。

■ランチについて
前半を終えて、待ちに待ったランチタイム!クラブハウスのレストランに入ると、窓越しにコースが見えて開放感抜群。秋の柔らかい日差しの中で、みんなでゆったり食事を楽しめる時間は、本当に贅沢に感じました。
この日私は海鮮丼を注文。赤身、中トロ、いくら、帆立、えびなどがたっぷり乗っていて、これまで食べた中で一番贅沢な海鮮丼かもしれません!さらにみんなでシェアするために蟹玉と茹で落花生も追加。どれも丁寧に作られていて、一口ごとに「美味しい!」と声が出るほどでした。メニューを見ると、BBQもできるらしく、テラスで友人や家族と楽しむこともできるようです。次はぜひ試してみたいなと思いました。
そして驚いたのが後半のスタート時間。通常ゴルフ場ではランチタイムの後、スタート時間はきっちり決まっていることが多いですが、同伴者に聞くと「時間は決まってなくて、好きなタイミングで出られるよ!」とのこと。自由にラウンドできるこのスタイルにはびっくりすると同時に、「お客様を第一に考えるクラブだな」と感心しました。
結局、みんなが食べ終わるのを待って、お手洗いや準備を済ませて後半スタート。ゆっくりと落ち着いて、贅沢な時間を味わったランチは、この日のラウンドの中でも特に印象に残るひとときでした。

■コース設計の特徴
東京クラシッククラブのコースは、ただ美しいだけでなく、プレーする楽しさや戦略性をしっかり体験できる設計になっています。全長約7,204ヤードの18ホールは、距離が長く、バンカーや池の配置、グリーンの難易度など、あらゆる要素が緻密に計算されている印象です。今回レギュラーティーから回った私でも、初めて挑戦するホールでは「どう攻めるか」を考えながら打つ場面が何度もあり、自然と集中力が高まりました。
まず、フェアウェイは幅がありながらも戦略性が高く、ただ飛ばせばいいわけではない作りです。ティーショットで距離を稼ぐだけでなく、落とす位置や角度を意識しないと、次のショットでバンカーやラフに捕まるようになっています。ラフは適度な深さで、芝の密度や高さもプレーヤーに「しっかり考えろ」と促す絶妙なレベル。短いミスで大叩きになることは少ないですが、甘くない緊張感を常に提供してくれます。
グリーンはスピードも高く、当日は10フィート以上の速さ。特に下りのラインは思ったよりも早く転がるため、パターひとつでもしっかり距離感を合わせる必要があります。傾斜やアンジュレーションも計算されていて、パットのラインを読む楽しみと難しさを両方味わえる設計です。バンカーは大小合わせて多数配置され、単なる障害ではなく、コース全体の戦略を考えるポイントとして機能しています。池は後半に多く現れ、視覚的なプレッシャーだけでなく、ティーショットやセカンドショットでクラブ選択を迷わせる要素になっています。
コース全体のタイプとしては、林間コースを基本にしつつ、リンクス的な要素も取り入れられている印象です。林間特有の静かな環境で集中しつつ、広いフェアウェイや芝生の質感、秋には落ち葉など季節の変化も楽しめる構造になっています。芝の手入れやバンカーの砂、ティーイングエリアの整備も完璧で、自然をそのまま楽しむ「林間的な趣」と、戦略性を求められる「リンクス的な面白さ」がうまく融合しています。
設計はゴルフ界のレジェンド、ジャック・ニクラスによるものです。ニクラスは「自然の地形を最大限に活かすこと」を基本理念に設計しており、その思想は随所に表れています。例えば、ホールごとの起伏や林の配置、バンカーの形状は、無理に人工的に作った難易度ではなく、自然の起伏を生かしてプレーヤーに戦略を考えさせるようになっています。また、グリーンの傾斜やアンジュレーションは、ニクラス自身の「挑戦しながら楽しむゴルフ」という哲学を反映しており、初めて回る人でも自然に考える楽しさを体感できる作りです。
総じて、東京クラシックのコースは「美しい景観+戦略性+高いメンテナンス」の三拍子が揃った名門コースです。距離が長く、グリーンが速く、バンカーや池がプレーに影響を与えるため、初心者から上級者まで満足できるチャレンジが用意されています。林間コースの落ち着いた雰囲気とリンクス的な戦略性を兼ね備え、ニクラスの思想が息づく設計により、ただスコアを追うだけでなく「考えながら回る楽しさ」を存分に味わえるコースと言えるでしょう。

■後半ラウンド後のお風呂
後半を終え、ラウンドの疲れを癒すべくお風呂へ向かうと、まず扉を開けた瞬間に目に飛び込んできたのは そのまま露天風呂!開放感のある景色を眺めながらゆったりお湯に浸かる時間は、まさに至福。ラウンドで少し疲れた体も、自然とリフレッシュできました。
シャワースペースも驚きの設計で、1つ1つ扉付きの個室になっており、プライバシーがしっかり確保されています。こうした細かい配慮からも、スタッフのホスピタリティやゲストを大切にする姿勢が伝わってきます。男性用のお風呂も同様の設計とのことで、誰でも快適に使えるよう工夫されているのがわかります。
個人的に嬉しかったのは、体を洗うためのタオルがきちんと用意されていたこと。さらに、お風呂上がりの化粧台も充実。女性に嬉しいジョンマスターの化粧水や乳液、ボディークリーム、ヘアミルクが揃っており、ドライヤーはダイソン。ラウンド後でも髪や肌をしっかり整えられる環境は、本当にありがたいポイントです。男性用のアメニティは分かりませんが、女性目線でここまで配慮されているのはかなり高評価です。
お風呂に入っただけで、コースの疲れがすっと取れ、心も体もリフレッシュ。ラウンド後の楽しみとして、東京クラシックならではの贅沢な時間を体験できました。

■1日を通しての感想
今回、初めて東京クラシッククラブを訪れて、1日を通して本当に贅沢な体験をすることができました。到着してからクラブハウスに向かう道中、まず目に入ったのは馬小屋にいるたくさんのお馬さん。ゴルフ場に来たはずなのに、乗馬も楽しめるというのがすぐに伝わってきて、「ただのゴルフ場じゃないんだな」と思わず感動しました。クラブハウスに着くと、スタッフの方がすぐにキャディバッグを下ろしてくださり、入った瞬間から漂う高級感に圧倒されました。ウッド調の落ち着いた内装、丁寧な案内、ロッカーや金庫まで細かく配慮された設計など、細部にまでホスピタリティが行き届いていると感じました。
スタート前は、レストランで朝食をいただきながら大きな窓越しに広がるコースの景色を堪能。海鮮丼や豚汁、サラダなど、一つ一つ丁寧に作られた料理を味わいながら、普段は朝食を抜くことが多い私も贅沢な時間を楽しめました。その後、練習場でパターを少しだけ確認し、いよいよコースへ。フェアウェイ乗り入れができるセルフプレーというスタイルも初体験で、名門コースでの自由なラウンドにワクワクしました。
コースはとにかく戦略性が高く、距離も長めで、バンカーや池、グリーンの速さなど、随所に挑戦しがいのある要素が散りばめられています。林間的な落ち着いた雰囲気とリンクス的な戦略性がうまく融合していて、ただ打つだけでなく「次はどう攻めるか」を考えながら回る楽しさを味わえました。前半はレギュラーティーで挑戦し、初っ端からバンカーに捕まったものの、なんとか45で回ることができ、距離や難易度の高さを実感しつつも大満足です。コース途中には無料のドリンクや清潔なトイレも完備されていて、快適さに驚きました。
ランチも贅沢そのもので、海鮮丼をメインにみんなでシェアした蟹玉や茹で落花生も絶品。しかも後半スタートの時間が決まっておらず、自分のペースで出られるのも驚きでした。ラウンド後は露天風呂でゆったりと体をほぐし、個室シャワーや充実した女性用アメニティで、ラウンドの疲れが一気に癒されました。髪や肌を整えられる環境が整っているのも、女性目線で本当に嬉しいポイントです。
1日を通して、コースの美しさ、戦略性、設備やサービスの充実度、そしてスタッフのホスピタリティの高さに圧倒されました。スコアだけでなく、景色や雰囲気、食事やお風呂など、ラウンド前後の時間も含めて丸ごと楽しめる、まさに“特別な一日”でした。これからもぜひまた訪れたい、そう思わせてくれるゴルフ場です。

